IEEE802.11bと11g、11aの特徴、違い
特徴と違いを覚えましょう。
利用シーンを思い浮かべたり、実際に利用したいすると理解が深まります。

11aと11bの利用シーンは、事務所と工場に分けられると思っていいでしょう。
11aがなぜ事務所か。
理由は高速だから。同じ54Mbpsであっても、実効スループットは11gに比べて11aのほうが格段に高速です。
11gがなぜ工場か。
工場は事務所と違い、距離が長い。よって距離が遠くまで届く11b/gを利用することが多い。
※ただし、工場の精密機器と干渉を防ぐため、11aを意図的に導入している会社もあります。
項目周波
数帯
最大
速度
屋外障害物干渉距離利用
シーン
11b2.4GHz11Mbps透過
しやすい
ISMバンド
の電子レン
ジ等の影響
とても
長い
工場
11g54Mbps長い
11a5.2GHz54Mbps
(実測も
速い)
×しにくい少ない短い事務所
・11aは5.2GHz帯を用いて54Mbpsの速度である。52と54で違うので覚えにくい。
・11gと11aでは変調方式を11bとは違う方式のOFDMを利用している。これが高速化につながっている。

干渉
11b/gで利用される2.4GHz帯はISMバンドと呼ばれる。ISM とはIndustry(産業)Science(科学)Medical(医療)の頭文字であり、産業科学医療の分野にて許可なく自由に使える帯域である。よって、電子レンジや工場の機械でも利用されるため、干渉が起こる可能性がある。家で電子レンジを使いだすと無線が使えなくなった経験がある人もいるだろう。

異機種の混在
女性ハテナ 

APが11g、パソコンの無線LANカードが11bという異なる規格の場合、通信はできますか?
・11gは11bの規格の後継であり、11bの規格を包括している。よって、相互通信が可能である。上記の場合も可能。ただ、11gは変調方式がOFDMで11bはCCKと異なるため、相手に合わせて方式を変えながら通信する。
・11b/gと11aの規格は互換性がなく、相互通信は不可能。
女性腕組み 

でも、最近のカードはa/b/g対応になっており、いずれの規格でも通信できています。ということは、技術の進歩で相互接続ができるようになったのでは?
いや、技術的な違いで、変換すればいいというものではない。そもそも、11gと11aは電波の周波数が2.4Gと5Gで違うため、相互接続はできない。ただ、デュアルバンド対応のデバイスにより、a/b/gのすべての規格に対応しているため、相互接続が可能である。まt、a/b/gの切り替えがスムーズに行われ、利用者は規格を意識せずに利用できる。

802.11n
MIMO(Multiple Input Multiple Output)やチャネルボンディングなどの複数の技術を組み合わせて高速化する。MIMOはアンテナを複数に束ねて高速化する。チャネルボンディングはチャンネルを複数に束ねて高速化する。
女性目閉じる

たしかに、束ねたほうが高速化するのは当然だと思います。
でも、電波干渉はしないのですか?
そう。電波干渉はする。だから、チャンネルボンディングをすると、使用できるチャンネル数が減る。11b/gであれば、3チャンネルではなくて2チャンネルしか利用できない。
また、11nの規格上の最大は600Mbps。しかし、対応していない機器がほとんどで、多くは150Mのはず。H24.6月時点では、たしか600Mの製品はない。

過去問(H25年NW秋午後玉1)より
〔無線LANの調査と導入検討〕
 J君は,まず,無線LANの特徴とセキュリティ上の問題点を調査した。
無線LANの最初の標準規格IEEE[ ウ  ]は,物理レイヤとMACレイヤの規格で構成され,その規格中には,次に示す認証と暗号化方式が標準化されている。
(1)認証
  .ープンシステム認証
 本認証は,アクセスポイント(以下.  APという)での端末認証が,実質的には行われない。
 ◆ゞν鍵認証
 本認証は,  MNが,  APと共有するWEPキーを使用して,  APから受信した乱数を〔 エ 〕して返送する,チャレンジレスポンス方式で行われる。ただし,WEPキーが,電波を不正に傍受している装置に見破られると,(あ)不正アクセス以外にも重大なセキュリティリスクが発生するので,この認証方式は,一般に利用されない。
(2)暗号化方式
方式としてWEPが規定されている。WEPは,〔 オ 〕と呼ばれる暗号アルゴリズムを基にした共通鍵暗号を採用している。暗号化には,  WEPキーと呼ばれる共通鍵が使用される。MNとAPには,同じWEPキーを設定する必要があり,動的に鍵の変更が行われないことから,解読される危険性が高い。
以上の,IEEE〔 ウ 〕のセキュリティ上の問題点を解決するために, IEEE802.11iが規格化された。IEEE 802.11iを基に策定されたWPA2(Wi-Fi ProtectedAccess 2)では,セキュリティ面の改善の他に,(い)事前認証及び認証キーの保持(Pairwise Master Key キャッシュ)を行う方法が規定されているので,接続先のAPを切り替える時間を短縮することが可能になった。
(ウ) 初期の無線LANの規格は,IEEE802.11で規定しています。一般的に無線LANが普及し始めた頃のIEEE802.11bよりも前の規格であり,ビットレートは2Mbpsと非常に遅いものでした。その後IEEE802.11a/b/g/ n/acと,より高速な規格として発展しています。
IEEEによる代表的な無線LAN規格の標準化時期とその最大スピードは以下です。

1997年 IEEE 802.11(2Mbps)
1999年 IEEE 802.11b(11Mbps)
1999年 IEEE 802.11a(54Mbps)
2003年 IEEE 802.11g(54Mbps)
2009年 IEEE 802.11n(600Mbps)
2014年 IEEE 802.11ac(6.9Gbps)

参考ですが、最新のIEEE802.11ac規格では、Buffalo社の製品が1.3Gbpsに対応した製品を販売しています(H26年1月現在)。今後はさらに速くなることが期待されています。

解答例:802.11

(エ) チャレンジレスポンスのしくみが問われています。

解答:暗号化

(オ) WEPで利用する暗号化アルゴリズムについて問われています。WEPで利用する暗号化方式はRC4です。参考ですが、RCとは、RSA Security社Ron Rivest氏の暗号(Cipher)という意味です。

解答:RC4