女性直立

BGPの特徴を理解しましょう。
・自律システム間で利用するルーティングプロトコル。
・BGP(Border gateway protocol)は,パスベクトル型アルゴリズムです。RIPのディスタンスベクタ型と同様に、パス(ASパス)とベクター(方向)で経路を決めます。ASパス(AS_PATH)には、接続先ネットワークへのASの経路情報を含んでいます。具体的には、どのASを経由して宛先に届くかという情報です。
IGPとEGPでも述べましたが、AS間のルーティングなので組織内の情報は伏せられている。
組織内の情報とは、IPアドレスとサブネットマスク情報。
そこで、AS番号だけでルーティングする。
・過去問では、IPネットワークのルーティングプロトコルの一つであるBGP-4の説明として、「自律システム間を接続する場合に使用され、経路が変化したときだけ、その差分を送信する。(H18NW午前 問23)」と述べている。
・BGP-4の4はVersion4を意味している。
・AS間の通信を扱うBGPでは信頼性の高さが求められている。

当然ですよね。
愛知県名古屋市内の道路1本が不通になるのと、県をまたぐ高速道路が不通になるのは意味合いが違いますから。
だから、RIPとは違い、BGPでは経路情報交換に、UDPではなくTCPを使っています。参考までに、BGPはTCPの179番ポート、RIPはUDPの520番を使って経路情報の交換を行う。OSPFはIP上で直接動作するので、TCPやUDPという概念はない。(TCPとUDPの違いはTCPとUDPのページで確認ください。)

以下これ以降はテスト対策より踏み込んでいるので、参考レベルと考えてください。

・BGP(Border gateway protocol)の直訳は、境界ゲートウェーイでのプロトコルという意味。つまり、ASの境界において、他のASとルーティング情報を交換するプロトコル。
・BGPスピーカ:BGPが設定されているルータ。同一AS内にはBGPで動作するルータとOSPFなどのIGPで動作するルータが混在することが一般的である。
・iBGP(Internal BGP):AS内のBGP。つまり同一AS番号でのBGP
・eBGP(External BGP):AS間のBGP。例えば異なるプロバイダ間でのBGP
※なぜ、IBGPとEBGPで分ける必要があるのか?
AS間は別のISP同士と思えばいいので、管理者が別になる。ということは設定も各々がバラバラ。バラバラで通信できるような設定が必要。AS内では同一管理者が一環したポリシーで設計できるので、冗長化などの高度な設定が可能。

■BGPの設定
では、CiscoルータでBGPの設定をしてみましょう。
RIPやOSPFと同様に、設定はシンプルです。
特徴的なのは、AS番号をルータに付与することです。
ルータ1(RT1)のAS番号を1001、ルータ2(RT2)のAS番号を1002とし、以下の構成で設定します。
BGP
(1)RT1の設定
.ぅ鵐拭璽侫А璽垢寮瀋
interface GigabitEthernet0
 ip address 10.1.1.254 255.255.255.0
interface GigabitEthernet1
 ip address 172.16.12.254 255.255.255.0

BGPの設定
router bgp 1001
 network 10.1.1.0 mask 255.255.255.0
 neighbor 172.16.12.253 remote-as 1002

このように、BGPのAS番号を指定し、広告(アドバタイズ)したいネットワークを指定します。さらに、BGPのピア(またはネイバー)と呼ばれる、隣接したAS(ルータ)と接続をするために、ピアとなるASのIPアドレスとAS番号を指定します。

(2)RT2の設定
.ぅ鵐拭璽侫А璽垢寮瀋
interface GigabitEthernet0
 ip address 10.1.2.254 255.255.255.0
interface GigabitEthernet1
 ip address 172.16.12.253 255.255.255.0

BGPの設定
router bgp 1002
 network 10.1.2.0 mask 255.255.255.0
 neighbor 172.16.12.254 remote-as 1001

(3)RT1の経路情報
経路情報をコマンドで確認しましょう。BとあるのがBGPで取得した経路です。

RT1#sh ip route
C        10.1.1.0/24 is directly connected, GigabitEthernet0
B        10.1.2.0/24 [20/0] via 172.16.12.253, 00:52:50
C        172.16.12.0/24 is directly connected, GigabitEthernet1

(4)RT1のneighbor情報

RT1#sh ip bgp neighbors
BGP neighbor is 172.16.12.253,  remote AS 1002, external link
  BGP version 4, remote router ID 172.16.23.254
  BGP state = Established, up for 01:29:06 
 
※最後の行にあるように、Establishedであればneighborが確立されている。
 
(5)RT1のAS_PATH情報
RT1#sh ip bgp
   Network          Next Hop            Metric LocPrf Weight Path
*> 10.1.1.0/24      0.0.0.0                  0         32768 i
*> 10.1.2.0/24      172.16.12.253            0             0 1002 i

最後の行の一番右を見てみよう。Pathのところに、AS_PATHの情報が記載されている。1002とあるように、10.1.2.0/24のネットワークに接続するには、1002のAS番号のルータを経由することが分かる。経由するルータ(AS)が多数になる場合、ここにAS番号が順番に並ぶことになる。

■AS_PATH属性について
※ネットワークスペシャリスト試験では、知らなくていい内容です。

(1)AS_PATH属性とは
ルート情報は、ASを経由するごとに、経由したAS番号を付加していきます。これにより、複数の経路情報があるときに、どちらが最短かを判断する基準の一つになります。
また、自分のところにルーティング情報が帰ってきても、ループを発見できます。
ルート情報の例
1)AS1からルーティング情報を発信
  [1.1.1.0/16][AS番号 1]
2)AS2を経由して転送
  [1.1.1.0/16][AS番号 1] [AS番号 2]
3)AS3を経由して転送
  [1.1.1.0/16][AS番号 1] [AS番号 2] [AS番号 3]

※ルート情報に自分のAS番号があれば、ループであることがわかる。
※このようにパス属性を用いた経路制御のことをパスベクタ型という。

(2)AS_PATHについて、4台構成でみてみよう。
では、AS_PATHがどのようになるのか、複数の経路がある以下の構成で確認します。
bgp2
ルータが4台あり、それそれAS番号が付与されています。RT1はAS番号が1001、RT2は1002、・・・RT4は1004です。
ここで、RT4からRT1に接続されている10.1.1.0/24への経路は、2つがあります。
1つは、RT1に直接向かう経路と、R3→RT2→RT1と経由する経路です。

まず、経路情報をみてみましょう。

Router#sh ip route
B        10.1.1.0/24 [20/0] via 172.16.14.254, 00:08:40
B        10.1.2.0/24 [20/0] via 172.16.14.254, 00:04:16
B        10.1.3.0/24 [20/0] via 172.16.34.254, 00:07:23

経路情報としては、最短ルートのRT1に向かう経路だけが表示されます。もちろん、RT1とRT4のケーブルが断線すれば、もう一方のルートが浮かび上がります。

では、AS_PATH情報を見てみましょう。

Router#sh ip bgp

   Network          Next Hop            Metric LocPrf Weight Path
*  10.1.1.0/24      172.16.34.254                          0 1003 1002 1001 i
*>                  172.16.14.254            0             0 1001 i
*  10.1.2.0/24      172.16.34.254                          0 1003 1002 i
*>                  172.16.14.254                          0 1001 1002 i
・・・・

このように、AS_PATHとしては、複数の経路のAS_PATHが表示されています。たとえば、分かりやすいのが1行目です。PATHのところに、1003 1002 1001 iとなっていて、AS番号1003(RT3)、AS番号1002(RT2)、AS番号1001(RT1)を経由して10.1.1.0/24 のネットワークに接続することが分かります。
※「i」は iBGPのルートであることを表しています。

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