iSCSIとは
・IP上でSCSIプロトコルを動かすのがiSCSIです。既存のLANケーブル,スイッチが使えるのがメリットです。
・インターフェース形状はLANと同一です。(iSCSI専用のポートがある場合と,本当にLANポートをそのまま使う場合があります。LANポートを使う場合は,iSCSIのイニシエータというソフトが必要です)。
・NASにおいて,転送プロトコルをCIFSからiSCSIに変更すると,これはSANと呼ばれます。
・iSCSIをはじめとするIP-SANの登場で,今までFCで構築していたストレージのネットワークをLANに統合することができるようになりました。
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SANは速いというイメージがあるけれど,LANケーブルを使うなら,NASでもいいのでは?
わざわざ新しいiSCSIというプロトコルを作って,LANケーブルでSANをする必要はあるの?
いや,それがプロトコルを変えるだけで通信速度がかなり速いそうです。どれくらい速いかは不明ですが…。

iSCSIイニシエータ
SANを構成するには専用のIF (インターフェース)が必要です。iSCSIも同様で,iSCSI専用のIFが必要になります。プロトコルが違うので,LAN用のIFでは対応できません。とはいえ,せっかくIPで処理させても同じIFを利用できなければあまりメリットがありません。iSCSIイニシエータとは,通常のLANのIFでiSCSIを利用できるようにするソフトウェア(デバイスドライバ)です。Windows Vista以降では,標準で実装されています。
ソフトウェアで処理するので,処理速度は落ちます(というよりサーバの負荷があがります)。
言葉の定義としては,ソフトウェアを指すのではなく,SCSIの要求を出す機器を意味することが一般的のようです。SCSI要求を出す機器がiSCSIイニシエータで,それを受ける機器がiSCSIターゲットになります。平成22年午後玉1では,以下のように述べられています。
SANには,FC-SANと[ a ]がある。[ a ]を構成する代表的な技術がiSCSI (internet SCSI)である。最近は,iSCSIプロトコルがPCとサーバOSに実装されているので,iSCSIを容易に利用できるようになった。 iSCSI は,信頼性のあるデータ通信を行うために[ b ]プロトコルを使用する。iSCSIでは,サーバで稼働し,[ c ]コマンドを発行して処理を要求するイニシエータと,ストレージ装置で稼働して,その処理を実行する[ d ]間で,ブロックデータの入出力を実現させている。今回は,稼働実績を重視して,FC-SANを利用することにした。

正解
a IP-SAN
b TCP
c SCSI
d ターゲット

iSCSIオフロードエンジン
iSCSIイニシエータのデメリット対策として期待できるのが,iSCSIオフロードエンジンです。iSCSIの処理をサーバではなく,NIC側で処理します。そうすれば,サーバ側に負荷がかかることなく,iSCSIイニシエータのソフトウェアも不要になります。

※最近のサーバスペックを考えると,別にiSCSIオフロードエンジンなんて不要という声があることも事実です。
iSCSIオフロードエンジンの目的は他にもあります。SANブートのように,iSCSIのディスクからのブートが可能になります。通常のLANカードの場合,OS上のソフトウェアで処理しなければならないため,OSが起動していないと何もできません。