H氏:同時に,従来のIEEE 802.11gを引き続き利用しても問題ないのかな。
G君:IEEE 802.11nとIEEE 802.11gで同じチャネルを使った場合には,通信ができないことがあります。それを回避するために, IEEE 802.11nのmixed modeでは,フレームの先頭にIEEE 802.11gと同じ[ エ ]を付加して通信のタイミングをとり,同時利用を可能にすることができます。ただし,遅い方の通信速度に影響を受けて,スループットが低下します。

[Question5] 本文中の[ エ ]に入れる適切な字句を答えよ。(設問1(1))



A5 プリアンブル
この言葉は過去にも問われている。同期を取るものだ。覚えておこう。イーサネットの場合は8バイトの長さ。無線の場合はロングプリアンブル(18バイト)とショートプリアンブル(9バイト)がある。ただ、これはIEEE802.11bのものであり、最近ではショートプリアンブルの設定もあまりしなくなったかと思う。
また、IEEE802.11nには3つのフレームフォーマットがある。
Legacy mode 
 11a/b/gと同じフレームフォーマット。Aruba無線LANでいうNon-HT(High Throughput) format
Mixed mode
 11a/gが理解できる11nのフレームフォーマット。Aruba無線LANでいうHT(High Throughput) Mixed Format
Greenfield mode
 11n専用フレームフォーマット。Aruba無線LANでいうHigh Throughput (HT)

H氏:その他にも, IEEE 802.11nを利用する上で,留意すべきことはあるかな。
G君:IEEE 802.11nでは,フレームアグリゲーションを使って,フレームの送信待ち時間と確認応答の回数を減らすことで遅延時間を短縮し,データの高速なやり取りが可能になります。ただし,使用するアプリケーションによっては,▲侫譟璽爛▲哀螢押璽轡腑鵑留洞舛鮃洋犬垢詆要があります。

[Question6] 本文中の下線,鮗存修垢襦ぅ侫譟璽爛▲哀螢押璽轡腑鵑了伝箸澆髻25字以内で述べよ。(設問2(1))



A6 フレームアグリゲーションについての問題だ。フレームアグリゲーションは、無線LANのヘッダやプリアンブル部分のオーバヘッド部分の占める割合は多く、実効スループットの悪化につながる。そこで、複数のフレームをまとめて送ることで、このオーバヘッドを少なくするという考え。
まあ、シンプルな考えだ。
技術的には2つの仕組みがある
MSDU(MAC Service Data Unit)
 宛先が同じフレームを集め、それに無線ヘッダをつけて送る。
MPDU(MAC Protocol Data Unit)
 無線のヘッダに変換し、宛先が同じものを集める。とはいえ、フレームフォーマットを見ればわかるように、厳密には宛先が違っても問題ない。
 フレームフォーマットをみればわかるように、伝送効率は,鉾罎戮督磴

pm1-3-3
前置きが長くなったが、答えはシンプルでいい。試験センターの解答例は「宛先が同じ複数のフレームを連結して送信する」である。MPDUの場合は、厳密には宛先が同じである必要はない。なので、「複数のフレームを連結して送信する」という趣旨の解答であれば正解だと考えている。
※とはいえ、実際には宛先が同じフレームをまとめていることが多いであろう。

[Question7] 本文中の下線△韮之が指摘した,フレームアグリゲーションの影響とはどのようなものであると考えられるか。40字以内で具体的に述べよ。(設問2(1))



A7 試験センターの解答例は「無線チャネルの占有時間が長くなり,その間は他の通信が待たされる」。イーサネットは1.5k程度データであるのに対し、MSDUは最大8k、MPDUの場合は最大64kのデータをまとめて送る。まとめて通信することによるオーバヘッドの効率化はあるが、このようなデメリットがあることも押さえておきたい。ただ、この解答を書ける人は少ないのではないか。

H氏:なるほど。フレームアグリゲーションを使用するかどうかは,アプリケーションとの組合せなど,様々な試行をして決定する必要があるということだな。その他,無線LAN以外の部分では,一部をギガビットイーサネットに変更することを検討すべきではないかな。インターネット経由のデータのやり取りを減らすために,客先へ行く前に,ファイルサーバからモバイル端末に,カタログデータをダウンロードしておきたいのだが。
G君:そうですね。APの設置と併せて検討してみます。

[Question8] H氏が指摘した,ギガビットイーサネットに変更する区間を2か所,図1の機器名を用いて答えよ。(設問2(3))



A8 これは簡単だ。問題文をしっかり読めば答えがでる。「ファイルサーバからモバイル端末に,カタログデータをダウンロードしておきたい」という部分を図1で確認する。すると、試験センターの解答例になる。
「ファイルサーバとSWとの間」「SWとAPとの間」