仮想化の方式は,ハイパーバイザ型とホストOS型があります。(その他にもいくつかありますが,ネットワークスペシャリスト試験で問われることは少ないので割愛します。)

ハイパーバイザ型
物理サーバ上で,ハイパーバイザを動作させる方式です。ハイパーバイザとは,その上で動作する仮想PCに対してハードウェアリソースの割当て,タスクスケジューリング及び仮想化されたシステム全体の管理を行います。

【参考】ハイパーバイザ(Hyper-visor)Supervisorは監督者という意味で,スーパーバイザエンジンやスーパーバイザモードなどのように,管理機能として利用される用語です。Hyper-visorは,Superの上位を意味するHyperという言葉を使い,通常管理機能であるOSを管理するという意味で名付けられたと思われます。
ハイパーバイザは通常のOSと比べて非常に小さなソフトウェアです。そのため,仮想化のオーバーヘッドが少ないというメリットがあります。

ホストOS型
物理サーバ上で通常のOSを動作させ,OS上で動作する仮想化ソフトウェアをインストールして利用する方式です。
ホストOS型は,ホストOSのオーバーヘッドが大きいというデメリットがあります。しかし,通常のOSのアプリケーションとして導入できるため,気軽に試しやすいというメリットがあります。
 
ハイパーバイザ型,ホストOS型のいずれも,生成された仮想PC上のプログラムは,サーバの構成や同じサーバ上にあるほかの仮想PCを意識せずに動作することができます。

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違いがよくわからない…
VMwareの場合,VMware ESXをOSとするのがハイパーバイザで,Window Server 2008などの通常のOSとするのがホストOS型になります。

過去問(H22午後玉2)を見てみよう
物理サーバ上に,仮想化機構を動作させるためのOSを必要としない,[ ア ]方式と呼ばれる方式は,仮想サーバの動作の安定性,仮想化を支援するハードウェアによる性能向上などを背景に普及しつつある。仮想化機構は,仮想サーバの実行制御,及び仮想サーバと外部のネットワークやストレージデバイスとの接続制御を行う。
 仮想サーバを使用したシステムでは,1台の物理サーバ内で,多数の仮想サーバを動作させることができる。N君によると,“仮想化を行った場合は,仮想化を行わずに物理的に独立したサーバだけでシステムを構成する場合と比較すると, NICなどの外部接続用ハードウェアを複数の仮想サーバで共有するので,[ イ ]と[ ウ ]の面でより注意が必要である”ということであった。
 仮想サーバと,ほかの仮想サーバや外部のスイッチとの接続は,ソフトウェアで実現する仮想的なスイッチ(以下,仮想SWという)が行う。今回採用予定の仮想SWはレイヤ2スイッチであり,その使用構成を,図2に示す。
[ ア ]
 仮想化機構の方式として,ホストOSの上で仮想サーバを動作させるホストOS方式と,ホストOSを必要としないハイパーバイザ方式の二つがあります。
 具体的な製品名ではVMware ServerやVirtual Server(マイクロソフト)・VirtualBox(オラクル)はホストOS方式,VMware ESXやHyper-V(マイクロソフト)・XenServer(シトリックス)はハイパーバイザ方式です。
 ハイパーバイザとは,仮想サーバを動作させるための最低限の機能を持ったソフトウェアです。そのため,サイズが小さく,オーバーヘッドが少ないというメリットがあります。

解答例:ハイパーバイザ

[ イ ]・[ ウ ]
 物理NICが故障した場合,仮想化を行っていない場合の影響範囲は一台のサーバだけですが,仮想化の場合は全仮想サーバが影響を受けてしまいます。したがって,冗長化など,信頼性向上の仕組みが欠かせません。
また,外部接続はボトルネックになりやすくなります。複数の仮想サーバが一つの外部接続を共有して使うからです。したがって,物理NICについて十分な通信帯域の確保が重要です。

解答例
イ:信頼性
ウ:通信帯域の確保 (順不同)