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カテゴリ:13.ストレージと仮想化 > 13.4 ファブリックネット

・Fabricとは(格子のように織り込んだ)織物という意味。その格子状が、ネットワークでつながった状態に似ているところから来たのであろう。
・イーサネットファブリックは概念であり、具体的に何かをさすわけではない
・Brocade社が提唱した。Ciscoではユニファイドファブリックのこの言葉を使っている。HPも違ったはず。仕組みとしては、BrocadeはVCSといい、CiscoはFabric Pathという表現を使っている。
・レイヤとしてはレイヤ2だろう。従来のイーサネットの仕組みを改善した次世代イーサネットと考えればいいだろう。イーサネットファブリックでも上位はTCP/IPが動作する。
・主にSTPの機能をTRILLにて改良している。
・TRILLはL3のルーティングをL2で実現したものと考えれば、遠からずであろう。たしかIS-ISがベースだった気がする。
・イーサネットファブリックはまだまだ標準化が進んでおらず、RFCも部分的にしか策定されていない(2013.2月)なので、他メーカーとの相互接続によるTRILLなどはできない。
・イーサネットファブリックが登場した背景は、DCなどの大規模ネットワークを作るのに、従来のSTPによるイーサネットでは限界になってきたからだ。STPでは、一方の線がActive、一方の線はStandbyだが、イーサネットファブリックではOSPFのようにロードバランス(Active-Active)が可能、また切り替時間もかなり短い。コンマ何秒である。
ブロケードの現状(H25.5現在)では、Active-Activeしかできず、しかもコスト設定ができない。ただ、実環境を考えるとそれで問題ないだろう。
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でもこれって、CiscoのVSSやHPのIRF、
従来のSTACKで機器を冗長化し、リンクアグリゲーションで線を束ねるのと同じでは?
確かにそう。ただ、やはりイーサネットファブリックの方が優れている。例えば、VSSで接続できる機器数は少ない。(2台?)。これではキャリアなどの大規模ネットワークでは限界がある。また、リンクアグリゲーションはIPアドレスなどでパケットを分散する。だから、4本で束ねたとしても、ストレージと特定のサーバの通信であれば、そのうちの1本しか使われない。一方、イーサネットファブリックでは、フレームベースで分散するので、このようなことがない。
 加えて、FCoE対応がイーサネットファブリックの機器の特徴かな。
・PFCに関しては、ネスぺ試験でも出題された。Pauseフレームを使って、Priorityに応じたフロー制御をする。例えば、基幹システムのバケットを優先し、インターネットのパケットを非優先にすれば、インターネットトラフィックがバーストしても、Pauseフレームで優先制御が行え、基幹システムのトラフィックを安定的に提供できる。従来のイーサネットでもPauseフレームによるフロー制御はできる。ただ、優先度がつけられないので、全ての通信をコントロールしてしまうから、基幹システムのパケットも流量がへるので意味がない。なので、従来のイーサネットでは、デフォルト通り無効にすることがほとんどだ。
・LLDPプロトコルでは、PFCを自動で設定し、FCoEのフレームを自動で優先する。
・DCB(Data Center Bridging)はイーサネットファブリックに使われている拡張版のイーサネット、たしか、下位互換というか、従来のイーサネットとの互換性があったはず。(フレームフォーマットは同じかもしれない)。ただDCBはファブリックイーサネットに必須ではなく、使っていないケースの方が多いだろう。CEEと言ったり、CiscoではDCE(Data Center Ethernet )と言ったりする。
・FCoEのインターフェースは10G以上しか実装されていない。1Gbpsはない。
・FCoEの接続ケーブルは光か専用ケーブルが主というか、それしかない。2013年夏ごろには、ブロケード社でメタルの10Gbase-Tのケーブルが使える予定だと思う。
・同じではないが、似たような目的として、OpenFlowがあると思う。ようは設計や管理の容易さを目指したものだ。OpenFlowとイーサネットファブリックは共存できるものではあるが、イーサネットファブリックの方が現実的な製品であると感じている。今後は、SDNとの共存が図られるかもしれない。

・以下はユニファイドファブリックができるCiscoのNexus7000。かなりでかい。16Uだったかな。
その下はNexus5000(上)とNexus2000(下)。※メーカさんの許可をいただいております。
nexus2 nexus

過去問(H23午後玉1)を参考にしながら確認する。
データセンタでは,サーバの設置台数が増加し,中でも,ブレード型サーバの使用が増えている。ストレージは,FC(Fibre Channel)を使ったFC-SANが既に構築されていた。N君の調査によると,最近では,10 Gビット/秒以上の高速イーサネットを使用し,FC-SANとLANを統合するFCoE(Fibre Channel over Ethernet)技術が登場している。この技術によって,FCプロトコル(以下,FCPという)をイーサネット上で動作させることができる。
SAN(Storage Area Network)とは,ストレージ専用のネットワークのことです。サーバとストレージ間を,専用のネットワークおよび専用のプロトコルで接続します。SANで利用される一番基本的なプロトコルがFC(Fibre Channel)です。
FCoEはFCをイーサネットで伝送する方式で,最近注目を集めています。
これって,やっていることはSCSIをIPプロトコルでカプセル化したiSCSIと同じですよね。だったら,iSCSIを使えばいいのでは?
やろうとしている方向性は同じと考えていいでしょう。しかし,FCoEが注目されている理由は,iSCSIに比べて,より安定した通信とより高速な通信が可能になるからです。安定した通信に関しては,このあと説明があります。

FCoE(Fibre Channel over Ethernet)とは,言葉のとおり,イーサネット(Ethernet)上のFC(Fibre Channel)です。といっても,実は普通のイーサネットとは違います。CEE(Converged Enhanced Ethernet)というEnhanced(拡張された)イーサネットが必要です。だから,これまでのスイッチではFCoEは利用できず,FCoE専用のスイッチが必要になります。

イーサネットファブリックで使われている拡張版のイーサネット。10Gイーサネットの拡張である。
ただ、DCBはファブリックイーサネットに必須ではなく、使っていないケースの方が多いだろう。
従来のイーサネットとの互換性があったはずで、CEEやCiscoが提唱するDCE(Data Center Ethernet )と同じと考えてよいだろう。
DCBの骨格をなす技術には以下がある。

PFC(Priority Flow Control)
 従来のLAN(イーサネット)と、信頼性が求められるFCとの両方が流れる。これらのフレームを同じ優先度で扱ってしまうと,イーサネットのトラフィック増に伴い,重要度の高いFCのフレームのロスや遅延が発生する。それを防ぐために,フレームの種類によって優先度を付与し,重要なフレーム(特にFC)を優先する。
 具体的には、優先度別にバッファを用意し,受信バッファが枯渇したときには優先度別に送信を抑止するためのPAUSEフレームを送出する。

過去問(H23H23午後玉1)には次の記述がある。 
fcoe
図5  FCoE-SWの優先度付バッファ制御機能

図5に示す方式では,ネダ菘拱未縫丱奪侫,鰺儖佞掘ぜ信バッファが枯渇したときには優先度別に送信を抑止するためのPAUSEフレームを送出している。

CN(Congestion Notification)
輻輳を検知して、送信元に通知する仕組み。トラフィックの送信元に通知するというのがポイントで、これまでのイーサネットは、隣接するノードにしか通知できなかったはず。

ETS(Enhanced Transmission Selection)
グループを分けて、グループごとに帯域保証する。いわゆるQoS。

過去問(H24PM2-1)では、以下の記述がある。
今回の要件を満たすには,ホスト,ストレージ及びRBに,この拡張されたイーサネット(以下,拡張イーサネットという)を使用する必要がある。拡張イーサネットでは,優先度別のキュー制御や,スイッチ内バッファの[  ア (あふれ) ]によるデータロスを防ぐためのスイッチ間バッファ管理の仕組みが規定されており,従来のイーサネットにはないロスレス転送を実現している。

TRILL(トリル)とは,直訳すると,「たくさん(Lots)のリンク(Links)を透過的(transparent)に連結(interconnect)する」技術です。STPの欠点を改良する新たな仕組み。「フレームの転送経路については,コストを評価して最短経路を決めるSPF(Shortest Path First)というアルゴリズムを使用している(H24NWPM2-1)」
女性ほおづえ

STPの改良と言うけど…
なぜSTPはだめなの?
スパニングツリー(STP)では,冗長化のために複数の経路を用意するが,ループを防ぐため一部の経路で通信をブロックする。なので、10Gのケーブルが2本あっても、1本分しか使えない。
 一方のTRILLは,OSPFのように,経路が複数ある場合,負荷分散を行うことが可能。なので、10Gのケーブルが2本あれば、2本分を使うことができる。また、一つのパスが切れても、もう1本で通信するので、切り替わりが早いというか、高速道路の2車線が途中から1車線に変わるような感じで、通信断は無いと考えてよい。

過去問(H23午後玉1)を確認しよう。
加えて,CNAと接続するFCoE-SWは, IETF (Internet Engineering Task Force)で標準化が進められているTRILL (Transparent Interconnection of Lots of Links)に対応する製品とした。TRILL対応のFCoE-SWに入ったフレームは,TRILLヘッダでカプセル化され,出口のFCoE-SWでカプセル化が解除されて相手に届く。これによって,相互接続された複数のFCoE-SWが,一つの大きなFCoE-SWのように動作する。
 フレームの転送経路については,コストを評価して最短経路を決めるSPF(Shortest Path First)というアルゴリズムを使用している。このアルゴリズムでは,経路を冗長化する場合,Ψ佻のコストを適切に設計することによって,トラフィックを分散できる。その結果,冗長化のためにスパニングツリープロトコルを使った場合には得られない効果が期待できた。
この点は,SPFの概念を持つOSPFをイメージすると理解やすいと思います。具体的には,OSPFとSTPによる冗長化の違いを確認しましょう。
OSPFでは,コストが同じ場合には負荷分散されることは,H14年NW午前問44などでも問われています。一方,STPでは一部の経路はブロックされます。
trill

インターフェースについて、軽くおさらい。3種類を整理しよう。
NIC(Network Interface Card)
 通常のLAN(イーサネット)で使うRJ45のポート

HBA(Host Bus Adapter)
 FC(Fibre Channel)用のポート。H(Host)とあるように、ホスト(サーバ側)の形状を指す。
参考までに写真のリンクを貼っておく。
http://www8.hp.com/jp/ja/products/adapters/product-detail.html?oid=5294068
たしか、FCだけでなく、SAS(Serial Attached SCSI)の場合もある。

CNA(Converged Network Adapter)
 Converged (集められた)という言葉のとおり,FC用のインタフェースであるHBA(Host Bus Adapter)とNICを集め,一つに統合したもの。1個のアダプタでHBA(Host Bus Adapter)とNICを兼ねることができる。
こちらも参考となる写真のリンクを貼っておく。
http://www8.hp.com/jp/ja/products/adapters/product-detail.html?oid=5158435

過去問(H23午後玉1)を確認しよう。
N君は,既設機器との接続性を確保しながら,SANとLANの将来の統合化に備えるために,CNA(Converged Network Adapter)と呼ばれるネットワーク接続アダプタ製品を使うことにした。この製品は. 10 Gビット/秒のイーサネットとFCoEに対応しており,1個のアダプタでHBA(Host Bus Adapter)とNICを兼ねることができる。
CNAを使うことで,アダプタの設置スペースや配線の数を減らすことができます。複数のインタフェースが統合されているからです。

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