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カテゴリ:14.可用性、信頼性 > 14.3 ネットワーク管理

IPAが発表する応用情報のシラバスに、ネットワーク管理に関して以下の記述がある。これを参考に、今後詳しく書いていきたい。

(1)ネットワーク運用管理
1) 構成管理
構成情報を維持し,変更を記録する構成管理の管理方法を理解する。
【用語例】 ネットワーク構成,バージョン

2) 障害管理
障害の検出,分析,対応を行う障害管理の管理方法を理解する。
【用語例】 情報収集,障害の切分け,障害原因の特定,復旧措置,記録

3) 性能管理
トラフィック量と転送時間の関係の分析などによる,ネットワークの性能の管理方法を理解する。
【用語例】 トラフィック監視

(2)ネットワーク管理ツール
ネットワーク管理に利用されているツールの機能,仕組みを理解する。
【用語例】 ping,ipconfig,arp,netstat

(3)SNMP
ネットワークを構成する機器を集中管理するためのプロトコルであるSNMP とMIB(Management Information Base:管理情報ベース)を使用したトラフィック解析方法を理解する。
【用語例】 SNMP エージェント,SNMP 管理ステーション,get 要求,put 要求,trap 要求

1) 構成管理
過去問では、ネットワーク構成の管理に関して、「ネットワーク構成の変更の都度、ネットワーク構成図を更新する。(H19NW午前 問17)」と述べられている。H16NW午前問17
H16NW午前問45 SNMP

■全般
・過去問ではSNMPに関して、「TCP/IPの環境で使用されるプロトコルのうち、構成機器や障害時の情報収集を行うために使用されるネットワーク管理プロトコル(H20秋AP午前-問60)」と述べている。
・UDP161と162を使う。
・コミュニティ名は、特に意図がなければ「一般大衆」を意味する「public」が設定されます。しかし、コミュニティ名は、機器をグループ化する意味に加え、簡易な認証(パスワード)としての意味を持ちます。コミュニティ名が一致しなければ、情報のやり取りができません。コミュニティ名は暗号化されずに流れるので、セキュリティの強度は強くありません。ですが、publicではない方が多少なりとも安全と言えます。
過去問(H23NW午後1問3)を見てみよう。
・監視対象となる機器は,SNMP v1/v2c 対応の機器を導入する。監視の対象範囲に[ カ ]名を付け,監視SVがこれを指定して,対象機器に問い合わせる。





[正解]
カ:コミュニティ

もう一問(H30NW午後1問2)。こちらも正解は「コミュニティ」。
SNMPエージェントとSNMPマネージャは,同じグループであることを示す[ エ ]を用いて,機器の管理情報(以下,MIBという)を共有する。

・Trapとポーリングは絶対に覚えましょう。※過去問(H23午後橘1)では、穴埋めでTrapが問われた。解答例は、最初のTが大文字で「Trap」)

snmp
・trapに関して過去問では、「ネットワーク管理プロトコルであるSNMPバージョン1のメッセージタイプのうち、異常や事象の発生を自発的にエージェント自身がマネージャに知らせるために使用するもの(H21NW午前2-17)」と述べられています。
・Simpleという名のとおり、プロトコルは単純である。SNMPマネージャとSNMPエージェント間のメッセージの種類は6つしかない。
・機器側ではMIB(Management Information Base)というツリー構造のデータベースを持って、問いかけに対して答えるだけというシンプルな動きである。仕組みが簡単なので、安価なSwitchなどでもSNMP機能を有することが多い。
・インテリジェントSwitchやSNMP対応Switchと書かれている場合には、SNMPの情報を持つことで、ステータス情報をマネージャとやりとりできる。

◆SNMPのメッセージ
シンプルと言われるだけあって、わずか5種のメッセージしかない
1)Get-Request
2)Get-Next-Request
3)Get-Response
4)Set-Request
5)Trap

■バージョン
SNMPのバージョンには、大きくSNMPv1、SNMPv2c、SNMPv3の3つがあり、バージョンが上がるにつれて機能が拡張し、SNMPのメッセージのフォーマットも異なります。
たとえば、v3では平文のコミュニティ名を廃止して認証を強化しています。
現在でも広く普及しているのはSNMPv2cです。
バージョンの違いによる機能差は覚える必要はありません。SNMPの基本機能だけをしっかり覚えておきましょう。
参考ですが、SNMPv2はセキュリティ機能が実情に即していなかったので、v1と同様のコミュニティ名での簡易認証に変更しました。それ以外はv2の仕様であったため、Community-based SNMPv2として、SNMPv2cとなっています。
・v2による改良点は、GetBulkRequestによる複数一括の処理など
・各バージョンでの互換性は、部分的にはあるが、・・・というレベル
・v3ではセキュリティが強化されており、コミュニティ名ではなくUSMを使う

■MIB
・管理情報をMIBと呼ばれるデータベースに保存する。
・拡張MIB(またはPrivateMIBだとおもう)により、独自の管理ができる。
・MIB1は144種、MIB2は171種のオブジェクトが定義されている。各オブジェクトはOID(ObjectID)で識別される。MIB2はMIB1に対して下方互換がある。

■MIBを実際にみてみよう。
CatalystのMIBをSNMPサーバから覗いてみましょう。
まず、Catalystにて、SNMPのポーリングを受け付ける設定をします。

Switch(config)#snmp-server community public

コミュニティ名をpublicにしました。
また、IFのIDを確認します。

Switch#show snmp mib ifmib ifindex
FastEthernet0/1: Ifindex = 10001
FastEthernet0/2: Ifindex = 10002
FastEthernet0/3: Ifindex = 10003
FastEthernet0/4: Ifindex = 10004
FastEthernet0/5: Ifindex = 10005
FastEthernet0/6: Ifindex = 10006
FastEthernet0/7: Ifindex = 10007
FastEthernet0/8: Ifindex = 10008
GigabitEthernet0/1: Ifindex = 10101
Null0: Ifindex = 10501
Vlan1: Ifindex = 1
Switch#

インターフェースのOIDはツリー構造で、.1.3.6.1.2.1.2.2.1.に存在します。
では、順に確認していきましょう。
SNMPの管理ソフトがあれば見やすいでしょうが、ここではLinuxサーバで、snmpgetコマンドで簡単に実行します。
※snmpgetコマンドは、必要に応じて# yum install net-snmp-utils などでインストールしてください。

(1)IFの説明
#snmpget -v2c -c public 192.168.0.10 .1.3.6.1.2.1.2.2.1.2.10001
IF-MIB::ifDescr.10001 = STRING: FastEthernet0/1
→IFがFastEthernet0/1であることがわかります。
(2)IFのスピード
#snmpget -v2c -c public 192.168.0.10 .1.3.6.1.2.1.2.2.1.5.10001
IF-MIB::ifSpeed.10001 = Gauge32: 10000000
→IFのスピードが10000000(=10Mbps)であることがわかります。
(3)IFの状態
#snmpget -v2c -c public 192.168.0.10 .1.3.6.1.2.1.2.2.1.8.10001
IF-MIB::ifOperStatus.10001 = INTEGER: down(2)
→IFの状態がdownであることがわかります。
UPしていれば、up(1)と表示されます。

◆RMON(Remote Network Monitoring)
Remoteという言葉のとおり、遠隔から監視する。SNMPを拡張している。
MIBはある一点の情報を表示するのに対し、RMONでは点を線にして監視する。その結果、ネットワークの使用率なども管理できる。
RMON1はレイヤ2の情報、RMON2はレイヤ3以上の情報を持つ。

◆過去問より
過去問で、SNMPを理解するに相応しい出題があるので紹介する。正解以外の選択肢についても、なぜ間違っているかを理解してほしい。
【H18NW午前 問45】
TCP/IPにおけるネットワーク管理プロトコルであるSNMPに関する記述のうち、適切なものはどれか。
 
ア SNMPで定義されているメッセージは、マネージャからの要求に対してエージェントが応答する形式のものだけである。
イ SNMPは、UDPを用いている。
ウ エージェントからのすべてのメッセージは、マネージャの同一ポートに送られる。
エ マネージャがエージェントにアクセスする管理情報のデータベースは、RDBと呼ばれる。





正解:イ

◆SNMPの過去問
H16NW午後橘2をみてみよう
管理サーバでの監視には,pingとSNMPを使用している。
C君:pingもSNMPも聞いたことはありますが,詳しいことは分かりません。
B氏:それでは,PCを使って,pingの仕組みを説明しよう。このように,pingコマンドを人力すると,あて先にICMPの[  a  ]要求メッセージが送信される。それに対する応答メッセージを受信することで,あて先となった機器がネットワークに接続されていると見なすことができる。
C君:そうでしたか。
B氏:さて,ネットワーク機器やサーバの監視は,pingによる確認だけでは十分ではない。サーバのCPUやハードディスクの使用率,ネットワーク機器のトラフィックやインタフェースの状況も見たいときがある。このような要求に対応できるのが,  SNMPというわけだ。
C君:SNMPは,難しいのですか。
B氏:奥は深いけれど,簡単な仕組みだよ。SNMP機能搭載の機器は,エージェントと呼ばれ,それを管理するマネージャと対になって動作する。マネージヤは,エージェントに対して,情報収集や設定変更の要求を出す。情報収集にはget要求,設定変更には[ b ]要求が使われる。さらに,エージェントからマネージヤに通知される[ c ]がある。get要求のグループには,階層的に次のオブジェクトの情報を取得するget-[ d ]要求がある。SNMPで管理されるエージェントがもつ情報定義のことを,[ e ]という。
C君:障害の検知に,[ c ]が使われるのですね。
B氏:そのとおり。よく分かったね。そして,障害を検知すると,管理サーバに搭載されているマネージャソフトの機能で,コマンドを投人したり,メールを送信したりする。重大な障害が発生した場合には,私の携帯電話あてにメールを送信する設定にしている





正解:
a:エコー
b:set
c:trap
d:next
e:MIB

■違う過去問
過去問(H30NW午後橘2)には、以下の記載があります。
SNMPは機器を管理するためのプロトコルで,SNMPエージェントとSNMPマネージャで構成される。SNMPエージェントとSNMPマネージャは,同じグループであることを示す【 エ:コミュニティ 】を用いて,機器の管理情報(以下,MIBという)を共有する。
 SNMPの基本動作として,ポーリングとトラップがある。ポーリングは,SNMPマネージャが,SNMPエージェントに対して,例えば5分ごとといった定期的にMIBの問合せを行うことによって,機器の状態を取得できる。一方,トラップは,MIBに変化が起きた際に,SNMPエージェントが直ちにメッセージを送信し,SNMPマネージャがメッセージを受信することによって,機器の状態を取得できる。

■CatalystでのSNMPの設定
CatalystスイッチにSNMPの設定をしてみます。設定を確認しながら、SNMPに関する理解を膨らませてください。
Switch(config)#snmp-server community a_sha_community ro
Switch(config)#snmp-server enable traps
Switch(config)#snmp-server host 10.1.100.99 a_sha_community
1行目は、SNMPのポーリングの設定です。コミュニティ名として、「a_sha_community」を設定しました。そのあとにあるroはRead Onlyとう意味で、SNMPマネージャからは読取専用という意味です。(読み書き可能なrwに設定することも可能です)
2行目と3行目はトラップの設定です。2行目でトラップを有効にし、3行目でトラップを送信するSNMPサーバのIPアドレスと、コミュニティ名を設定しています。

※H30年4月の時点ですが、試験には出ないと思われます。

IPFIX(IP Flow Information Export)は、NetFlowの拡張版と考えてください。過去問(H29秋NW午前玉13不正解選択肢)では、「ネットワークのトラフィックを分析するためのプロトコルであり,フロー(IPアドレスやポート番号の組合せ)ごとの統計情報を,ネットワーク機器がコレクタと呼ばれるサーバに送信するときに使用される」とあります。

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