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カテゴリ:14.可用性、信頼性 > 14.1 支える技術

 バックアップ対策を検討する際において、復旧にかかる時間や、どの時点までデータを復元できるかは大事な要素です。これらの指標として、RTO(目標復旧時間)とRPO(目標復旧時点)があります。どちらも,短時間であればあるほど,対策費用は大きくなります。

RPO(目標復旧時点:Recovery Point Objective)
 RPOは,障害発生からどの時点までデータを復旧できるかの時間です。
RTO(目標復旧時間:Recovery Time Objective)
 RTOは,障害が発生してからシステムが復旧するまでに要する時間です。

H20NW午後橘2にRTO関連の問題がある。
バックアップ対策を実施する際の要件として、RPO(Recovery Point Objective)、RTO(Recovery Time Objective)が重要である。ここでは、RPOは、障害発生からどの時点までデータを復旧できるかを表す指標とし、RTOは、障害が発生してからシステムが復旧するまでの時間を表わす指標とする。どちらも、短時間であればあるほど、費用は大きくなる。

RTOとRPO

2 
チーミングとリンクアグリゲーションって一緒ですか?
確か、同じと書いてある文献を見た気が・・・
それに、やっていることは同じですよね。
どちらも、LANケーブルを冗長化するので。
まあ、同じと考えてもいいが、厳密には違う。
多少乱暴ではあるば、リンクアグリゲーションは、NW機器の冗長化。チーミングはサーバのNICの冗長化と考えておいてよい。
 実際の設定も、リンクアグリゲーションの設定は、SWで設定し、チーミングの設定はサーバにて設定する。
 過去問では、両者に関して以下の説明がある。これからも、リンクアグリゲーションはNW機器、チーミングはサーバのNICの設定と考えられる。
これらのL2SWから,サーバ,NAS間の接続には,リンクアグリゲーションを設定します。サーバとNASのNICには,チーミング機能を設定して2本の回線に負荷を分散させ,[ ? ]と冗長化を図ります。(H23NW午後玉2)

ちなみに、[ ? ]には、帯域増大が入る。

■参考情報
某サーバの設定を確認したところ、チーミング方式は以下の3つがあった。
Active-Standby:Activeを使う。障害がおきればStandbyに
Active-Active:ロードバランス 
Active-Active:リンクアグリゲーションと同じ(だと思う)

※,両豺隋MACアドレスは2つのNICで同じものを使う。メーカによって違うが、仮想MACを持つのではなく、AcitveのMACアドレスをStanby時にも利用すると思う。

※の場合、100MのNICであれば200Mのスピードを出すことができる。しかし、対向もリンクアグリゲーションに対応している必要があるので、を使うことは少ないだろう。

過去問ではリンクアグリケーションのことを、「コンピュータとスイッチングハブ、又は2台のスイッチングハブの間を接続する複数の物理回線を論理的に1本の回線に束ねる技術(H20NW午前 問24)」と述べている。CiscoではFEC(Fast EtherChannel)とかGEC(Gigabit EtherChannel)と言われているので、イーサチャネルという言葉のほうがなじみ深いかもしれない。
リンクアグリゲーション
では問題。リンクアグリゲーションの利点は何か?
これは即答してほしい。

答えは、‖唹莖搬隋↓⊂蘢慌宗覆砲茲訖頼性向上)、である。(※過去問H23NW午後玉2より)
2
 
複数のポートを束ねることで、スイッチのMACアドレステーブルとかはややこしくならないんですか?
 そのあたりは仮想化の技術と同様で、利用者は意識する必要がなく、スイッチ側で処理している。
また、サーバのNICを冗長化する技術であるチーミングに関しても、理解してほしい。
女性直立

これは便利ですね。
最近はサーバとストレージ間で大容量の通信が必要になってます。
1Gを8本束ねれば、8Gbpsのスループットになりますね。
いや、ちょっと注意が必要だ。必ずしもそうとは限らない。
IPアドレスベースで負荷分散するため、同じIPアドレスとの通信だと、同じ線を使う。だから、8本あっても、実際には1本しか使われていないかもしれない。
女性ハテナ

なんでそんな仕様なんですか?
8本でロードバランスするような仕様にすればいいじゃないですか。
順序制御が難しいからね。
1000kのフレームと100kのフレームであれば、100kの方が速く届く。すると、フレームの順序が無茶苦茶になる可能性がある。だから、同じIPアドレス間の通信は同じ線で流すようにしている。イーサネットファブリックの仕組みは、技術的にこれを解消するものらしいので、対処できる製品もあるかもしれない。

■以下は参考情報
・IEEE802.3ad
・固定で静的に設定する(Cisco社の場合のコマンドではmode on)場合と、LACPなどのネゴシエーションのプロトコルを利用して動的に設定する場合がある。動的に設定する場合は、ネゴシエーションなどを自動でやってくれるので便利であるが、異機種の場合は静的に設定したほうがよいだろう。
・100Mを4本束ねることで400Mの通信を実現する。が、厳密に400Mかというと、そうではない。1つのコネクションでは1本しか使えない。なので、100Mのままである。だから、PC1対1の通信では100Mしかでない。4つ以上のコネクション(実質4台以上)になって初めて、400Mの通信が実現できる。

・Redundancyとは「余分、冗長」という意味で、VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)は、ルータの冗長化の仕組みで、複数のルータを論理的に1台に見せる技術です。
・過去問では「同一のLANに接続された複数のルータを、仮想的に1台のルータとして見えるようにして冗長構成を実現するプロトコル」とある。(H21NW午前 問16)
・仮想IPアドレスと仮想MACアドレスを持つ(仮想IPアドレスを実IPアドレスを同じにすることが多い)。
・CiscoでいうHSRP。HSRPとの違いは、仮想IPと実IPを共通化できるかどうか。HSRPは必ず別のIPアドレスにする必要がある。

設定内容
ルータA
・IPアドレス:192.168.1.1
・仮想IPアドレス 192.168.1.1
・グループ 10
・優先度 100

ルータB
・IPアドレス:192.168.1.2
・仮想IPアドレス 192.168.1.1
・グループ 10
・優先度 90

留意点
・グループ番号はルータAとルータBで同一にする。
・優先度が高い方がActiveになる。
・VRRPのグループを複数作成することができる。セグメントが多数ある場合は、セグメントごとにマスタルータを変えることでロードバランスが行える。

構成図
vrrp_ネットワークスペシャリスト試験

Ciscoでの設定例
上記の設計をもとにした設定例です。
ルータA
RouterA(config)#interface FastEthernet0
RouterA(config-if)# ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
RouterA(config-if)# vrrp 10 ip 192.168.1.1
RouterA(config-if)# vrrp 10 priority 100

ルータB
RouterA(config)#interface FastEthernet0
RouterA(config-if)# ip address 192.168.1.2 255.255.255.0
RouterA(config-if)# vrrp 10 ip 192.168.1.1
RouterA(config-if)# vrrp 10 priority 90

実際の動き
・ルータAとルータBは、自動で仮想MACアドレスを作成する。
・PCは実IPアドレスではなく、仮想IP、仮想MACと通信する。(PCのARPテーブルには仮想MACが表示されるので、確認してみましょう)
・L2レベルのフレームはActiveとStandbyの両方に届く。このとき、Active側は受け取り、Standby側は破棄する。
・Activeがダウンした場合、Standby側が昇格してActiveになる必要がある。Activeがダウンしたかを知るために、VRRP広告(Helloパケット)を使う。ActiveからStandbyに定期的(基本は3秒)にHelloパケットをマルチキャストで送り、VRRP広告を受信できなかった場合、マスタルータがダウンしたと判断してStandby側が自動でActiveに昇格する。

過去問(H23NW午後2問2)を見てみよう。
VRRPでは,VRRPメッセージ(VRRP advertisement)がマスタルータから[ イ ]ルータヘ送信され,マスタルータの稼働状態が報告される。VRRPメッセージは,宛先IPアドレスが224.0.0.18の[ ウ ]キャスト通信である。Priority値は,大小関係で優先順位が決まり,PreemptモードではL3SWの起動タイミングに関係なく,最も[ エ ]値をもつルータが,マスタルータになる。

[正解]
イ バックアップ
ウ マルチ
エ 大きい

超参考情報
H23NW午後玉2設問2(5)にて、「VRRPメッセージに含まれる情報」が問われた。解答は
・VRRPグループID
・Priority値
・仮想IPアドレス
※実際は、これ以外にもある。。

参考ではあるが、この仮想IPアドレスは使っているのであろうか?
なぜこういう質問をするかというと、仮想IPアドレスは、VRRPを設定するルータに固定で設定するからだ。だから、わざわざVRRPメッセージで送る必要がない。
女性ハテナ 
例えば、マスタルータとバックアップルータで仮想IPアドレスを変えたらどうなりますか?
固定で設定した仮想IPアドレスを利用するのか、VRRPメッセージで受け取った仮想IPアドレスを使うのか、どちらでしょう。
実験してみました。※ちょろっと検証しただけなので、間違っていたらごめんなさい。
YAMAHAルータ、Vyatta
固定で設定した仮想IPアドレスを引き継ぐ。VRRPメッセージの仮想IPアドレスを使わない。
Cisco、Allied
VRRPグループ内で、仮想IPアドレスが違うと、VRRPが有効に機能しない。

要調査
VRRPで、障害が復旧したら、優先度はすぐに戻る?→Preemptにも絡むと思う

女性直立

VRRPの動作に関して、何点か書きます!
Q1.PCは、どうやって2つのルータを振り分けるのですか?

A1.端末は、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスに対して通信をするため、マスタルータかバックアップルータかを意識せずに通信をします。

Q2.VRRPを使うに際し、PC側で特別な設定は必要ですか?

A2.PCのデフォルトゲートウェイをVRRPの仮想IPアドレスに設定します。それ以外は特別な設定は不要です。

Q3.仮想MACアドレスを持つのは、マスタルータだけですか?

A3.単なる「言葉」の問題かもしれません。マスタルータだけ持つとも考えられますし、バックアップルータ含めた両方が持つとも考えられます。
 仮想MACアドレス宛てのフレームが届いた場合、マスタルータは処理しますが、バックアップルータは無視します。なので、バックアップルータは、仮想MACアドレスを持っていないという見方もできますし、持っているが、無視するという見方もできます。

Q4.仮想MACアドレス宛てのフレームは、マスタルータとバックアップルータの両方に届きますか?

A4.構成としては、以下のように、間にSWが入ることでしょう。
[PC] -- [SW] -- [VRRPルータ](マスタとバックアップ)
※以下の図も参照ください。
http://nw.seeeko.com/archives/50493772.html

SWのスイッチング機能により、マスタルータにのみフレームを転送します。これがバカHUBであれば、両方に届くことになります。
SW(スイッチ)のMACアドレステーブルが以下のように、ポートと対応しているからです。

【MACアドレステーブル】
MACアドレスポート
00-00-5E-00-01-XX(仮想MAC)1
※1番ポートがマスタルータがつながっているポート
※VRRPの仮想MACアドレスは、00-00-5E-00-01-XX(XXには仮想ルータのIDが入る)と定められている。

Q5.ということは、バックアップルータがマスタルータになるときに、MACアドレステーブルを書き換えるために、Gratuitous ARPを送るのですね?

A5.Gratuitous ARPは、ARPテーブルを書き換えるためのものです。ARPテーブル上のIPアドレスとMACアドレスの対応は、仮想IPを使っているので変更ありません。

【SWのARPテーブル】
IPアドレスMACアドレス
192.168.1.1(VRRPの仮想IP)00-00-5E-00-01-XX(仮想MAC)

一方、SWのMACアドレステーブルを書き換える必要があります。

【MACアドレステーブル】
MACアドレスポート
00-00-5E-00-01-XX(仮想MAC)2
※切り替わったマスタルータがつながっている2番ポートに書き換える

書き換えるために特殊な処理は不要です。なんらかの通信をすると、スイッチが再学習をします。それがGratuitous ARPのフレームであっても、MACアドレステーブルは書き変わります。

過去問(H25年NW午後橘3)には、次の記述がある。
L3SWには,VRF (Virtual Routing and Fowarding)機能をもたせる。これは,一つのルータやL3SWに,複数の独立した仮想〔 エ 〕を稼働させる機能である。この機能によって,個別に構築されてきたL3SWを統合することができる。
VRF(Virtual Routing and Fowarding)という言葉にRoutingという文字があるとおり、VRFはレイヤ3のネットワーク仮想化技術である。一方のVLANはレイヤ2の仮想化技術。
VRFを使うと、一つの筐体で、同じIPアドレスのネットワークを、別々に共存できる。
参考であるが、IPアドレスは重複できても、VLAN IDの重複はできない。


空欄[ エ ]
VRF (Virtual Routing and Forwarding)機能とは,一つの筐体の中に複数の仮想ルータを設定する機能である。Routingという言葉の通りです。

解答:ルータ

■問1
冗長化の仕組みや技術を、以下の分類で列挙してください。

(1)物理的
(2)レイヤ2
(3)レイヤ3
(4)上位レイヤ

■答1
以下が代表的なものになります。この分類で覚えることが大事ではなく、それぞれの言葉を理解した上で、自分の中で整理することが大事です。こうすることで、バラバラに覚えていた知識が体系だてて分かるようになります。
(1)物理的
 ・スタック
 ・RAIDやミラーリング
 ※電源やファンの冗長化は、「仕組み」や「技術」とは言えないので、ここでは無しとします。現場では大事な概念です。
(2)レイヤ2
 ・STP
 ・リンクアグリゲーション
 ・チーミング
(3)レイヤ3
 ・VRRP
 ・ルーティングによる冗長化(OSPFなど)
(4)上位レイヤ
 ・負荷分散装置
 ・DNSラウンドロビン
 ※その他、各種ミドルウェア等による冗長化の仕組みがあります。例えばDBの冗長化、クラスタリングなど。

■問2 これらの技術の中で、冗長化だけでなく、帯域増大などのスループット向上にも寄与するものは何か?

■答
Active-Stanbyでないものは、スループット
向上に寄与します。

・リンクアグリゲーション
・チーミング(Acive-Activeの場合よる)
・ルーティングによる冗長化(OSPFでコストを同じにしてロードバランスした場合)
 ・負荷分散装置
 ・DNSラウンドロビン

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同じと考えてもテスト的に支障は無いでしょう。
アーカイブ(archive)は「古文書」の意味。アーカイブは、元々保存されていないものを新規に保存する。
バックアップは、もともと保存されているものを、障害などに備えてバックアップする。アーカイブされたものをバックアップすることはあるが、バックアップされたものをアーカイブすることはない。


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