ネットワークスペシャリスト - SE娘の剣 -

左門至峰によるネットワークスペシャリストの試験対策サイトです。勉強方法、合格体験談、合格のコツ、過去問解説、基礎知識などの紹介します。

【新刊】マンガ+図解で基礎がよくわかる 情報セキュリティの教科書

マンガ+図解で基礎がよくわかる 情報セキュリティの教科書マンガ+図解で基礎がよくわかる 情報セキュリティの教科書
左門 至峰
技術評論社
2024-07-08

漫画でわかるセキュリティの本を作ろうと思い、足掛け8年。長かったです・・・。
いい本ができました。
是非読んでください。

秋葉原の書泉ブックタワーさんでは、6/28から先行販売をされているようです。

以下、はじめにより

 書店には多くのセキュリティ関連書籍がありますが、その多くは難解であり、かつ、覚えるべき言葉や技術がたくさんあります。あまり難しい本だと、読んでいて嫌になってしまいます。そこで、セキュリティの初学者の皆さんに、わかりやすく解説するために、マンガを取り入れることにしました。各節の冒頭に8コママンガを入れ、本文中にも挿絵や図解を入れることで、視覚的にイメージをつかんで記憶に定着できるよう工夫しています。
 また、マンガが真面目一辺倒にならないことを意識しました。難しいセキュリティの解説を単にマンガにしただけだと、難しいままです。どうしたら楽しく読んでいただけるかを考え、少し遊び心を入れました。真面目な本書に「オチ」を入れる必要はありません。ですが、肩の力を抜いて気楽に読んでもらえるよう、マンガ家さんと一緒に最後のコマに頭を悩ませました。正直言うと、本編の解説よりも、そちらのほうが頭を使った気がします(笑)。
 (中略)
 本書はセキュリティの基本を学ぶ書籍ですが、情報セキュリティマネジメントや情報処理安全確保支援士などの国家資格を目指す方にも配慮しています。試験のキーワードも一定程度網羅しており、試験対策の副読本としても役立てていただけるでしょう。

漫画を一部紹介します。

こちらはパターンファイルの最新化についてです。

合格には基礎学習が必須 ~出るとこ「ネスペ教科書」~

左門至峰の出るとこネスペ教科書 最短距離で合格できるネットワークスペシャリスト (Usable Textbook)左門至峰の出るとこネスペ教科書 最短距離で合格できるネットワークスペシャリスト (Usable Textbook)
左門 至峰
日経BP
2023-12-15

ネスペ教科書(改訂2版)ですが、前回の発売から約4年が経過しており、ずっと改訂したいと思っていたところ、日経BPさんから声掛けをいただきました。
内容を全面的にチェックして追加、削除をしつつ刷新したのと、新しい章を追加しております。
ページ数は前回より数ページだけ増えましたが、320ページとしており、勉強しやすい分量に収めることができました。
分厚いテキストを読むのは大変です。それより、そんなに分厚くない本(=この本をご活用ください)で、全体像をさらっと勉強し、過去問を勉強しながら(=ネスペシリーズをご活用ください)、知識を深めていくのが得策です。

1.なぜ基礎学習が大事か

(1)事実関係(と少し考察)

❶合格率とスコア
・合格ラインは6割であり、7割を取れることを目標にするぐらいが現実的である。R5年の場合、8割以上の得点を取って合格してる人は8.9%しかいない。

得点 人数 割合
90点以上 11 0.7%
80点以上 132 8.9%
70点以上 489 33.0%
60点以上 850 57.4%
合格者合計 1482 100.0%

・8割くらいを目指す勉強法というのは、どれだけ時間があっても足りない。実際、私たち著者陣が受けても、8割取れるかは微妙であり、そもそも絶対合格するとも言えない。
❷問題の内容
・ネスペ教科書でカバーしているのは、試験問題の基礎技術の部分である。(とはいえ、結構踏み込んで書いています。)
・問題テーマは毎回変わり、毎回、新しい技術やマニアックな問題(たとえはHTTP/2であったり、マルチキャスト系だったり、コンテナだったり)がでる。
・じゃあ、この試験は、そういうマニアックな問題を出す試験なのか。もちろん違う。この試験は国家資格である。マニアックな技術だっても、その技術をそのものが問われているとは限らない。その技術を題材に、「あなたのネットワークの知識を駆使して答えが導き出されるか」を問うている。だから、新しい技術は問題文に説明がある。しかもとても丁寧に。また、製品や技術を知らなければ解けない問題は少ない。仮にあったとしても、ネットワークの基礎的な知識と国語力で解ける問題が結構ある。繰り返しだが、ベンダ試験ではない。国家資格なのである。
❸設問の解答
R5のPM2-2の問題の解答例である。非常に難しい問題ではあったが、解答例に出てくる言葉だけを見ると、難しい言葉は一切使われていない。つまり、専門用語を知らなければ書けない問題はほとんどない。

(2)得点の取り方

・8割以上取ることはまず無理だし、それを目指すのは非効率である。であれば、70点を取ることを目標として、ネットワークの基礎知識で解ける問題50点を確実に得点する。たとえば、R5のHTTP/2の問題は難しかったが、DNSの基本問題が出たり、ルーティングの基本問題が出題されている。それらの基礎問題で点数を稼ぐ。
・新しい技術や知識の問題でも、基礎知識を活かして20点を取る。
・どこまでが基礎なのかによって判断が分かれるので、割合の受け取り方は人によって違うと思いますが、以下はネスペ25に記載した内容です。

(3)基礎を武器に、この試験に応じた解答テクニックを身に着ける

・繰り返しではあるが、先の解答例をみても、難しい言葉は使われていない。問題文は難しい。設問も難しい。でも、答えは簡単なのである。
・多くの人は、「え、この答えでいいの?」「そんな単純な答え?」解答例を見て驚く。「考えすぎた」「そこまでのことを言えばよかったんだ」とも思う。
・私はネスペシリーズで、何度か述べてきた。「4年分の問題を3回繰り返しましょう」と。それは、この試験の答案の書き方を理解するためです。この試験は、あなたの卓越したネットワークの技術を披露する場ではありません。試験センターが用意したたった一つの答えを書けるかどうか。作問者が答えが一つになるように、何十人ものメンバーで何度もレビューをして作った問題です。その努力を尊重し、「試験センターの皆様が作った意図はこれですね。具体的には問題文にこういうヒントがあり、○○の理由から別解は適していません。唯一の答えはこれだと思うので、それを答案に書きました。だから、正解にしてください。または部分点を下さい」。そういう気持ちで答案を書くテクニックが求められます。
・そうであれば、いつも以上に詳しく解説してあるところ、あえて「○○は無効にしている」などの意味ありげな一文、注釈などは、要チェックです。
・これも昔のネスペシリーズから何度も言っていますが、経験年数が長い人よりも、短い人や学生の方が合格率が高いのです。卓越した知識は要りません。基礎知識を武器に、過去問を何度も繰り返すことで、この問題の答案スキルを身に着けた人が合格していくのです。