ネットワークスペシャリスト - SE娘の剣 -

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H18午後1-2 解答解説 設問1、設問2

問題文省略
【設問1】
(1)本文中の[ a ] [ b ]に入れる適切な字句を答えよ。
a CSMA/CA方式
b 11

(2)バックオフ制御時間をランダムにしている理由を、20字以内で述べよ。

バックオフ制御時間の意味がわからなくても、必ず何かを書くというポリシーで行こう。
データフレームとACKフレームの間の時間ということになる。
理由は全く分からないが、この間の時間をランダムにする。なぜか?

イーサネットの知識を掘り出す。
目的は、衝突回避。同じ時間にすると、再度衝突する可能性があるのではないか。

ランダムにすることで、衝突を回避するため(20字)

試験センタの解答
「データの衝突頻度が少なくなるから」

(3)図2中のTを求めよ。
物理ヘッダ+MACヘッダ+LLCヘッダ+データ+FCS

ACKフレームとは?
DIFS+バックオフ制御時間とは?

難しい言葉が並びますが、わからないところはそのまま解きましょう。
無理に理解する必要はありません。午後?は時間との戦いですからね。

7Mbit=1500x8 ÷ (360+T+1117+10+T+10)μ
7X10の6乗 =1500x8 ÷ (1497+2T)X10のマイナス6乗
T=142.64
計算が合わないですね。
小数点の扱いも書かれていない。

問題文のチェックを確認する。"ただし"は要注意である。
「ただし、プリアンブルを含む物理ヘッダの伝送速度は固定されている」
この文章を元に計算をしてみましょう。

固定されているとあるが、じゃあいくつに固定されているのか?
1M~11Mで変化するとあるので
11Mのとき→αM
1Mのとき→αM で両者が同一。
なんとなくα=1がでてくるのではないだろうか。なぜなら、αが11Mのスピードだせるのであれば、データ部分が1Mではなく11Mのスピードで通信できるはずである。

192ビット ÷ 1Mbps = Tμ秒
T=192

大事なことは「考えること」。試験問題はあらゆる問いかけをしてくる。
それにこたえるためのすべての知識を得ることができない。
実際に合格した人も完全な知識を持っている人はいない。ではどうするか?
基礎知識をベースに考えることが重要。

 

【設問2】

(1)本文中の[ c ]~[ e ]に入れる図1中の機器名を答えよ。
c ファイルサーバ →ルータ
注意深く見る必要がある。途中にルータがあるので、ルータである。

d PC
e 無線AP

図からすると、候補は4つしかない。
ファイルサーバ、ルータ、無線AP、PC

(2)本文中の[ f ]に入れる適切な数値を答えよ。
フレームの構造をよく理解する必要があるね。
IPヘッダとTCPヘッダはIPパケット内の話になる。
1500-20-20=1460

(3)・・・無線LANのスループットの上限に達しない理由を、30字以内で述べよ。
X TCPのデータ長が常に最長であるとは限らないため。
X ファイル転送のやりとりなどが発生するため
X バックオフ制御時間などがあるため・・・既に計算に含まれている。

こんなの当り前だろうと思った方が多いと思う。
しかし、いざ書こうと思うと書きにくい。かけない。

試験センターの解答
「TCP/IPプロトコルのオーバヘッドがあるから」

補足
・オーバーヘッドの意味
 コンピュータ用語としては、「付属処理」と理解すればいいであろう。
・TCP/IPプロトコルのオーバヘッドとは?
セッションの確立、終了、エラーの検知と修正、順序制御、信頼性確保の処理など
・オーバーヘッドの削減
 UDPよりもTCPのほうがオーバーヘッドが大きい
 オーバーヘッドを少なくするソフトなども開発されている。

(4)・・・C君の設定の誤りを、20字以内で述べよ。
X 利用周波数を、無線APに設定された規定値をそのまま使ったこと。
そのまま使ったことが問題なのか?違う。2台のAPでどちらも初期設定を
すると同一周波数になる可能性が高いと思うが、その結果、同一の周波数
になったことが問題である。企業用の高価なAPになると、自動でチャンネル設定
をする機器もある。よって規定値をそのまま使っても周波数がことなる
可能性だってあるわけである。

2つの無線APで同一の周波数を使ったこと(20字)
試験センターの解答「利用周波数を同じにした。」